浜コン、本選に残った4名の日本人の演奏を、聴いてみた。
今朝、浜松国際ピアノコンクールの最終結果について、あんなことを書いてしまいましたが。
しかし、やはり、ちゃんと聴いていないのにあんなことを書いたのは、申し訳ない、ちゃんと聴かなければ、と思って・・・。
それで、今日、時間があったので、本選に残られた4名の日本人の方々の、3次予選と本選の演奏を、全部聴いてみました。
お一人お一人について、書きます。(私なんかの耳ですのでアテにはしないでください)
1)安並貴史さん:弱音の美しさ、繊細なやさしい音色が、素敵ですね。3次のモーツァルトのピアノ四重奏、よかったです。
ベートーヴェンは、やや「線が細い」と感じさせてしまうところがあった。ドホナーニという方が作曲した曲は、私初めて聴く曲でしたけれども、その詩情を素敵に歌い上げてたと思います。素敵でした。本選のブラームスのコンチェルト2番は、彼は、選曲によって結果が変わったんじゃないかと思いました。
2)今田篤さん:モーツァルトの四重奏は、きっかり弾かれて合わせもうまく、様式感あるけれども、やや音が堅い、もうちょっと軽やかさが欲しいと感じてしまいました。シューベルトは惜しいところもあったけれども上手だと思いました。プロコフィエフの7番はヨカッタです。1楽章気持ちよくテンポにのれたし、第3楽章、クライマックスに向けて、リズムと響きの振動に包まれて、体が喜ぶのを感じました!
本選のチャイコフスキーは、クリアかつ重厚な彼の音色に合っていると思いました。ソロ部分のミスが続いたのが惜しかったのと、オケとの音色のバランスというか、融合と分離、のようなものがあるといいと思いました。
3)牛田智大さん:1次、2次予選の、プロコの7番のテンポ感や、バラード1番の独特の「節回し」?みないなものが気になっていたのですが。本選のラフマニノフはやはり、オケに負けない音の明瞭さが際だっていたように思います。安定感と余裕のある呼吸。それとあの、オーラ。ただ、私などには、バラード1番のときと同じように、やや「やり過ぎ」と感じてしまうところがあるというか。モテっと感、というか・・・。ロシアって、あんな感じなんでしょうか?しかしクライマックスは引き込まれました。会場のブラボーの嵐と興奮、熱気も動画から伝わってきて、凄かったですね。
4)務川慧悟さん:本選の、プロコの3番、良かったです。彼にあってますよね。3次予選では、モーツァルトの四重奏、彼の個性で、独特の世界観を描き出していたように思います。シャコンヌは、間合いとか呼吸とかもう少し工夫できそうだけど、彼の、自分の内側に対峙するような世界、磨き上げていったら素敵だろうと思う。クライマックス引き込まれました。ラヴェルは彼に合っていると思うので、せっかくだからもっと何か、マニアックなこだわりがあってもいいんじゃないかと思った。個性が洗練されるかなと・・・。
・・・というわけで、勝手なことを書きましたけれども、一人一人に、素晴らしさがあり、また、改善の余地もあるようにも思え・・・。
今朝書いたことは、本選に進まなかった方々の演奏を一部しか聴いていないので、これ以上はコメントできません。ノーコメント。
でもとにかく、こうして聴いてみると、自分の中に残るのは、「結果はどうでもいいじゃないか」ってことですね・・・。
言葉以上に、こんなに多くのことを語ってくれる音楽。自分を共鳴、共振させてくれる音楽。それをちゃんと受け止めていこう、ってことです。
聴いて勉強になりましたっ!
(おまけ)
5)ジャン・チャクムルさんの本選 リスト協奏曲1番:オケを、彼の音楽に、引きずり込んでましたね。リズムの躍動は、聴いていて「楽しい!」のひと言。緩徐な部分は音色の美しさが際立っていて、切ない歌も素敵でした。(スタインウェイかと思ったら、Shigeru Kawaiだった。あんな音が出るんですね!)
後半、やや「やっつけた」感がありましたが(笑)、まあ、あれも、「愛嬌」ってことか!?
浜松国際ピアノコンクール 蓋を開けてみたら・・・
おはようございます。
昨日、第10回浜松国際ピアノコンクール、本選を終えて、最終結果がでましたね。
1位になられたトルコのジャン・チャクムルさんは、生では聴いていませんけれども、映像配信で聴いて、「いいな、好きだな」と思っていた方。
ですのでそれは、素直にうれしかったです。
しかし。
・・・もちろん私、皆さんの演奏聴いたわけではありませんから、そもそもこんなことを言う権利ありませんけれども。
でも、「字づら」だけ並べてみる限り、「え?」って感じの結果ではないですか。
業界の方々の中でも、いろいろささやかれているようですし。
そして本選出場者6名のうち4名が日本人?
4名の日本人のうち、3名が地元出身者???
なんじゃそりゃ。
・・・地元民として、私、恥ずかしくなってしまいました。
演奏された方々は、本当にお疲れ様でした。
それぞれが、そこに力を注がれて、素晴らしい演奏をされたんだと思います。
それ自体は、とても尊いことです。
ただ私は、バックに蠢いているように見えてしまう、さまざまの、何らかの力に「NO!」と言いたいだけです。
コンクールって、なんなんでしょう。
純粋なものを、守りたい。ただそれだけです。
(・・・そういうふうに見てしまう、私自身が、「不純」でしょうか。笑)
1次予選の、たったの20分に懸ける、若い人たちの熱狂。
あれだけで、私は、よかったな。
勇気を出して、別の調律師さんにお願いして・・・、ヨカッタ!!
おはようございます♪
うちのピアノ、前回調律してからまだ2ヶ月ほどしかたっていないのですが。
しかし調律直後から、気になるところがいろいろ出てしまって。それで勇気を出して、今まで調律してくださっていた方とは別の方に、昨日はじめて、お願いしてみました。
そうしたら。・・・ぜっんぜん、違うんです!!
まるで別人のように変わりました、うちのピアノ。
響きのクオリティが一段上がった感じ。
かつ、打鍵による反応が良くなったというか、コントロールしやすくなった感じ。
始めていただく前に、「3度とか、10度とかの響きが、気になってしまうんです。これは仕方ないことでしょうか。平均律の限界、ということでしょうか。」とお聞きしたのですが。
それに対して、調律師さん、「挑戦」してくださったんですよね。
うなりの速さを合わせるとか、調律曲線?がどうとか、私の知らない世界ですが。
ピアノ室から聞こえてくる調律の音を聞いていると、同じ音域を何度も何度も、くりかえし調律されていて。
・・・それが、はじめてから2時間くらいたった頃から、なんか音の質が変わってきた感じがして。
調律師さんが時々弾かれる、ちょっとした短いスケールや、和音を聴くだけで、「素敵!!」って心が躍るの。笑
で、結局、始めてからなんと4時間!!
調律師さんはずーーーっとピアノ部屋に閉じこもりっきり。その間、集中してこのピアノと、向き合ってくださいました。
調律で、「こんなにピアノって変わるんだ~~!!」ってことが体験できました。
そしてこれから回を重ねて手を入れていっていただくことで、このピアノ、さらに良くなっていくんじゃないか、という期待。
ピアノ、喜んでます。
第10回浜松国際ピアノコンクール 1次予選
こんばんは♪
先日、中学の同窓会で浜松の実家に帰ったついでに、浜松国際ピアノコンクールの1次予選を聴きに行ってきました!
1次予選は、「演奏時間20分以内、練習曲1曲以上を含む自由曲」となっています。
このようなコンクールを聴きに行ったのははじめてだったんですが、当たり前かもしれませんけれどもとにかく皆さん、レベルが高く、しかもこの20分に「懸けて」きているので、各人の100%をぶつけてきて、それがもう、とにかく、スゴイ迫力で…。
ピアノをふだん聞かない方にとっても、ものすごくエキサイトする瞬間が味わえるんじゃないかしら。
そんな中でも聴いていると、「あ、ミスった」とか、「テンポがほんのちょっとだけ遅れた」とか、「色の変化がもっとほしいな~」とか、いろいろ思うわけですが。
それで自分なりに、「この人通った」とか、「この人はザンネン」とか、勝手に思うわけです。
で、今日、その1次予選の、結果発表がありました!!
開けてみると・・・。これが、ぜ~~~んぜん、自分の予想とは、一致してないんですね。笑
「絶対通る!」と確信していた方が、落ちていたり。
逆に「この人は100%落ちる」と勝手に思ってた方が、通っていたり。
あるいは「素敵だな」、と思った方が通らなくて、印象薄かった方の方が、通っていたり。
いやいや本当~、あそこまでいっちゃうと、もう何がなんなんだか、分からないですね~。
何が基準なんでしょうね~。
ああいったコンクールでピアニストとしての自分の将来が左右されてしまうという世界は、厳しいですね。
通った人、通らなかった人との間で、素人の耳では、明確な差があるとは思えない。
好きだったいくつかの演奏は、通らなかった方でした。
「また聴きたい」と思った演奏は、通らなかった方でした。
棟上げ式
こんばんは♪
昨日、クリニックの建物の、棟上げ式が行われました。
はじめて建物の中に入りましたが、思っていたより工事が進んでいて。
工事関係者の方々には、排水の件で建築確認申請がなかなか通らなかったり、9月10月雨続きでなかなか工事が進められなかったりと、いろいろ苦労をかけました。
しかし無事、棟上げを迎えられ、関係者の皆様には本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。
皆さん、いい方たちで、このご縁にも、感謝です。
↓待合室から吹き抜けを見上げたところ。(木材が置かれてますが。)
↓2階吹き抜けから待合室を見下ろしたところ。
↓2階のフロア。左手の板張りされたところが、おそらく透明のパネルか何かになって、ピアノが置かれた待合室を見下ろせるようになります。