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kokodamのピアノ日記 vol.5

海と森が見える家に住み、ピアノを弾いています。日々思うこと、感じたことなど、綴っていきます。

夏休み日記 その2・母の故郷

夏休み日記のつづきです。

下山し、徳澤園に泊まった翌日、上高地に出て、実家の浜松に向かいました。
中央道から名古屋に出て浜松に向かうのが一般的なルートだと思うのですが、今回、あえて飯田山本ICで高速を下りて、国道151号で浜松まで下りました。

なぜこのルートをとったのかというと。母親の生まれ故郷に寄ってみたかったからです。


母親が生まれ、子ども時代を過ごしたのは、奥三河、愛知県北設楽郡東栄町というところ。
山深いその土地で、自然児は育ちました。

東栄町は、約700年前から続くと言われている、「花祭り」が有名。
子どもたちの舞、少年たちの舞、そしていろんな面をかぶった「鬼」たちが、夜通し朝まで、踊りつづけます。

私は小学校6年生の夏休みに、一度、両親と一緒にこの東栄町を訪れました。
そのとき訪ねた「花祭り会館」も、今では随分古くなって、町も人が減って少しさびれた感じがありました。


母親の幼少期。
私は、子どもの頃、しばしば熱を出して幼稚園や小学校を休むことがあったのですが、そんなとき、私の額に水枕を当てながら、母はよく子どもの頃の話を聞かせてくれたのでした。

たとえば、「狐の嫁入り」?向こうの山の中腹の、それより上の、人の住まないところに、夜の暗闇の中にいくつも連なる火の列が見えた。とか。
誰もいないのに、「オ~イ」と呼べば「オ~イ」と答える、タヌキの声?
川で石を削っておはじきを作って遊んでいた女の子が、川に流されてしまった話とか。

などなど。
ちょっと不思議で怖いお話が、なんだか面白くて、何度も何度も同じ話しをせがんだ記憶があります。


あるとき、母の住んでいた何軒かの集落で、一番年長の子が、「私は『高根さま』に行ったことがある。みんなで行ってみよう。」と、小さな子から大きな子まで引き連れて、その集落からは遠く遠く離れたところにある「高根さま」に出かけたのだそう。
いくつもいくつも、山を越えて。

そして辿りついた「高根さま」の頂上には、古いお宮があった。お宮の建物はつぶれて、お札が下敷きになっていた。
もう薄暗くなりはじめていて、またいくつもいくつも山を越えて、家につくころには、もう暗くなっていた。親たちにひどく叱られた、という話とか。


中学校に入って、町に暮らす子たちと一緒になったけれど、そんな自然の中でたくましく育った自分たちは、勉強だって町の子たちに負けなかった、と、ちょっと誇らしげに母は話す。


鳥の声が好きで、きれいな声の鳥を見つけると、その姿を追いかけまわしていた。
あぁ、そんな母の血が、私にも流れているのかなぁ~と、しみじみ感じた山旅だったのでした。


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